このところ寒さが本気を出してきました。
我が「Cafe TEMO」でも本格的な冬に向けての準備です。
と言っても「雪吊り」や「雪囲い」ではありません。
九州生まれで寒さにめっぽう弱い私にとって最高気温が15度を下回ると“本格的な冬”です。
そこで、この時期欠かせないのが暖房機器の準備です。
と言う訳で仕舞い込んであったストーブの出番です。
“アラジン”です。こすっても魔神は出てきませんが、よくできたヤツです。
ところが仕舞う時に「耐震自動消火装置」を作動させていたのですが、
久しぶりに引っ張り出してきたら「それ」がセットできないのです。
レバーが回転はするのに止まりません。
このストーブ(正式には“アラジンブルーフレームヒーター”といいます)の、
このタイプ(シリーズJ-38)は地震などの激しい揺れを感知すると「それ」が作動します。
内蔵されている振り子が倒れ、メカニカルに芯を下げ同時にその芯の上に鉄の蓋をします。
移動するときもそーっと動かさないとテキメンです。
すごく大きな「ガチャン」という音とともに。最初はみんなビビリます。
この状態が「耐震自動消火装置」がセットされたところです。
ガチャンとなったら、上がっているこのレバーを回転させて“カチャッ”とセットします。
セットされた状態ではレバーが下に有ります。
「それ」をセットしないと点火できない仕組みですのでレバーが止まらないのは大問題です。
ググッてみてもぴったりの答えは見つかりませんでした。
でもこのレトロなストーブは完全ローテクにできてます。
「バラして見れば何とかなるだろう」とチャレンジ。
使用するのはこの、またレトロなネジ回しのみです。 レトロにはレトロを、です。
4か所のネジを外すだけ。チョロイもんです。
出てきたのがこの“装置”。
こちらが内側。
いじっているうちに解ってきた故障の原因は下の写真のドライバーの先に有るベロが
ほんの少し手前に曲がっている事のようです。
床に置いてドライバーの先でグッと押してやったら直りました。
良い感じでカチャッと止まるのを確認。
またしてもチョロイもんです。
「ヨシヨシこれで本格的な冬にも耐えられるぞ」と一安心です。
そして組み立てて終わりです。
このギリギリの細いスリットから差し込んでネジを4個締めるだけです。
ところがところが、ついさっき取り外した手順を逆にするだけなのにうまくいきません。
蓋とアームをギリギリの隙間から入れ、湾曲した鉄板を内側、本体を外側に。
それを無理しないように入れて中で回転させてちゃんとした位置に持ってくるのが至難の業です。
さらに4本のネジを締めるのですが、
すべての穴を合わせ小さなボルトとナットを締めるのが本当に大変です。
その小さなナットを左手で持ちソーッとピッタリの位置に持って行くのが…
中に有る鉄のフタがとにかくじゃまなのです。
「これさえなければ」と思った事でした。
(「もっと簡単な方法が有るよ、と言う方ご教授ください」って、しばらくは同じ作業はしないでしょうが)
いっそ投げ出したくなるぐらい難物でした(私には)。
最初は開けていなかった所も分解したり、四苦八苦してそれでも組み直しました。
解体に5分。
原因を突き止めるのに5分。
組み立て直すのに30~40分。
最後に「カチャッ」とキマッタ時には自分で自分を誉めたくなりました。
大きな仕事を成し遂げた感につい「やった~」と叫んでしまいました。