けやきの木


 

今朝はひさびさにTEMOの前にある上小田中東公園の草取りそうじの日でした。

 

「上小田中東公園」は小さな公園ですが

ブランコもすべり台も鉄棒も、砂場もある公園です。

春はベンチでお花見ができるほどみごとな桜を愛でにお年寄りもいらっしゃるし、

夏前には逆上がりや一輪車の練習にくる親子連れもいるのですが

道路に面していない、行き止まりの公園なので

ほとんどの時間はひっそりのんびりした時を過ごしています。

 

この公園の前にわたしたちが引越してきたとき、

公園でいちばん大きかったのは公園の広さには似合わないほどの

10m以上もあるけやきの木でした。

だけど、このけやきは公園に外灯を設置するときに大きな根っこを傷つけられたそうで

右側が新緑だと左側は落ち葉…という具合で

一年中、落ち葉そうじをしなければなりませんでした。

たわわにしげった枝から毎日落ちる落ち葉そうじはけっこうたいへんで

すぐ前の廣田さんは毎朝落ち葉かきをしてくださっていました。

公園そうじもそのころは草取り半分、落ち葉そうじ半分という感じだったのです。

 

それでもうちの東側のベランダから見る大木の緑は

わたしたちをいつも癒してくれていましたし、

大きなけやきの木はいつも公園にやってくる人々を

しずかに見守ってくれているようでした。

 

ですがおととし、

町内会か市の公園課の決断でとうとうけやきは切られてしまいました。

 

ところがその前の年のこと。

玄関あたりにほっておいた土の入った鉢にけやきの新芽がでていたのです。

けやきは自分の人生がわかっていたのでしょうか。

自分の分身をわが家に託してくれました。

ミニ盆栽のような風情の新・けやきはいっちょ前に四季折々に変化して

わたしたちを喜ばせました。

ことに娘はこのけやきを大事にしていて、自分の名前をつけました。

 

ですが、じつはカフェづくりのおりに

このけやきの鉢をうっかりテモの庭に置きっぱなしにしていたら

かんかん照りの暑さと水分不足で葉っぱが全部枯れてしまいました。

みんなからもさすがに「もうダメだよ」と言われ、葉っぱだけでなく

木も枝もすっかり茶色でひからびてしまった姿に、わたしもとても反省しました。

ですが娘は「だぁいじょ~うぶだよ。ぜっっったい!元気になるから!」といって

けやきを新しい鉢に入れ、願いながら栄養たっぷりの土を与えたのです。

 

それから…

 

「はるか」と名づけられたけやきはいま、

TEMOの庭のミモザの木の後ろあたりに鎮座して

これまたいっちょ前にたくさんの緑の葉っぱをつけています。

 

どうぞ、TEMOの庭先をお通りの際にはちょっとたちどまって

そんな「はるか」を見ていってくださいな。

 

新・旧 けやきの木。上小田中東公園にて

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